SaaS企業のリード獲得に効果的な方法を徹底解説

「リードが上手く獲得できない」「リード獲得方法が知りたい」このようなお悩みを持つSaaS企業の方は少なくないでしょう。

SaaS商材はBtoC商材よりリード獲得の難易度が高く、コストもかかる傾向にあります。

本記事では、SaaS企業の担当者様が効果的なリード獲得をできるよう、リード獲得に必要な事前準備から、具体的な獲得手法についても解説していますので、ぜひご参考ください。

リード(見込み顧客)獲得とは?

リード獲得とは「自社商材に興味関心のある人・企業の情報を獲得する」という意味で、リードジェネレーションとも呼ばれます。

どの情報を取得することを「リード獲得」と呼ぶかについては企業によって様々ではありますが、BtoBにおいては一般的に下記のような情報を取得するケースが多いです。

  • 会社名
  • 氏名
  • メールアドレス
  • 部署名
  • 役職
  • 電話番号

これらの情報を取得し、効果的にアプローチを行なっていくことで、自社製品の購入やサービス申し込みにつなげられることから、リード獲得は非常に重要な施策となります。

SaaS企業がリード獲得を始める前に準備する3つの重要点

では、SaaS企業において、効率的にリード獲得を行なっていくにあたり、どのように取り組んでいけばよいのでしょうか。

ここでは、SaaS企業の担当者様がリード獲得を始めるにあたって、必要な前準備について説明します。

ペルソナの設定

効率的にリードを獲得していくうえで、自社のSaaSを利用するユーザー像を明確にすることが求められます。

そこでまずはペルソナ設定を行い、ユーザー像を具体化していきましょう。

ペルソナとは、サービス・商品を利用する具体的なユーザー像のことです。

設定するにあたって、性別や年齢だけでなく、以下のような項目をイメージすることで、より深い戦略が立てられますので、可能な限り具体化していきましょう。

<BtoBのペルソナ項目例>

  • 性別
  • 年齢
  • 会社規模
  • 業界、業種
  • 部署、役職
  • 具体的な業務内容
  • 業務で困っていること
  • 現状利用しているツール

この際、理想像に寄せすぎてペルソナを設定してしまわないように注意が必要です。過去の顧客を参考にしながら、実在しそうなペルソナを設定するように心がけてください。

カスタマージャーニーの設定

ペルソナの設定ができたら、次にカスタマージャーニーの設定を行います。

カスタマージャーニーとは「顧客がサービス・商材を購入や契約に至るまでに、どのような行動するか」を表したものです。

(例)

段階①顧客がオンライン広告を見て自社製品を知る

段階②その自社製品について調べる。

段階③似ている他の製品と比較する。

段階④比較したうえで、導入を決断する。

このように、スタートからゴールまで顧客の行動や心理状態を想像して整理すると、フェーズ(段階)ごとに顧客が望むものや動機がわかりやすくなり、そのときどきに応じた最適な施策を打ち出せるようになります。

また、カスタマージャーニーのゴールは1つに絞る必要はありません。

「資料を請求する」「問い合わせをする」「申込みをする」など、様々な設定が可能なため、段階に応じたカスタマージャーニーを設定し、効率的なリード獲得を目指していきましょう。

ユーザーに合わせたコンテンツの拡充

カスタマージャーニーが完成後、設定した内容を踏まえて、どのようなコンテンツ・施策があれば購入までスムーズに行われるかを検討し、最適なコンテンツを用意していきます。

その際に、現在実施している施策を全て整理した上で不足がある場合は、必要となるコンテンツを拡充し、全体でマーケティング施策に過不足がない状態を目指していきましょう。

例えば、認知フェーズのユーザーに対しては、SNS広告や展示会を通して自社SaaSを知ってもらう、比較検討フェーズのユーザーに対しては、他社製品と比較した資料を提供するなど、各フェーズごとに必要な施策を見直していくといったものです。

この一連の流れを通して準備を行っていくことで、どのフェーズの顧客に対しても適切なアプローチが行えるようになります。

SaaS企業がリード獲得を効率的に行うオンラインでの5つの方法

前述の通り、リード獲得に関しては各フェーズごとにアプローチが必要となります。ここでは、SaaS企業の担当者様がオンラインで実施できるリード獲得施策について紹介します。

SEO・オウンドメディア

オウンドメディアには自社サイトやブログなどの運用も含まれますが、それらのSEOを強化してページ流入を増やし、リード獲得につなげます。

作成した自社サイトやブログなどのコンテンツは半永久的に残るため、中長期的なリード獲得が可能になるというメリットがあります。

リード獲得のためには、資料請求フォーム、メルマガ登録などサービスの特性に応じてユーザーとの接点を増やす工夫を行います。

一方で、クオリティの高いコンテンツを数多く用意するのはコストがかかるほかに、結果が出るまで時間がかかるのでしっかり計画を立てたうえで運用しましょう。

Web広告

Web広告は、サービスに興味を持つ可能性のある潜在顧客に対するアプローチとして有効です。

主流になっているWeb広告の特徴と、種類は下記の通りです。SEOの効果を待っていられない場合やより早くリードを獲得したい場合にオススメといえます。

①リスティング広告

ユーザーが検索したキーワードによって広告が表示されるため、製品を探しているのか、サービスを探しているのかが明確になっているような、確度が高いユーザーに対し広告を表示させられるのが特徴です。

②ディスプレイ広告

リスティング広告は、タイトルと広告文といった要素がテキストのみの広告ですが、それに対してディスプレイ広告は動画や画像を利用できるためテキストなどに比べて目にとまりやすいメリットがあります。

また、動画や画像を利用しているため、ビジュアルが伝わり、サービスや製品の魅力を具体的に伝えられます。

③SNS広告

プラットフォームによって内容は異なりますが、SNSアカウントを登録するためには、様々な個人情報の登録が求められます。

そのため、ユーザー自身が入力したデータと、SNS上の行動(いいね・動画再生など)データを元に、より詳細なターゲティングが可能となります。

SNSアカウント運用

InstagramやTwitter、FacebookなどのSNSアカウントを企業で運用して、情報を発信する方法です。

アカウントを運用する場合、ペルソナ設定を行いどのようなターゲットに対してどのような情報を発信していくかを明確にします。

アカウントの内容に一貫性を持たせることで、狙っているターゲットにフォローされやすくなり、その後リード獲得につながる期待ができます。

また、SNSアカウントは誰でも作成可能なため、無料で広報活動ができる点や、他のユーザーの投稿を自分の友達やフォロワーに共有できる機能により情報の拡散が速い点などがメリットです。

一方、運用にあたって定期的に投稿しなければいけないため、手間がかかる点や前述したように拡散性が高いため、良い情報だけでなく悪い情報もすぐに広まる可能性がある点には注意しなければなりません。

ウェビナー

ウェビナーとは、「Web」と「セミナー」を合わせた造語です。つまり、「オンライン上で配信するセミナー」のことを指します。

オフラインのセミナーとは異なり、交通費や会場費なども不要でインターネット回線やコンテンツ作成の費用以外のコストはかかりません。

また、オンラインで顧客と接触するため、場所を問わず全世界・全国からリードを獲得できます。

ただ、オフラインより参加しやすい分、他の作業をしながら視聴になるケースも起こる点やオフラインセミナーと比べて、参加者とコミュニケーションが難しい点には気をつけましょう。

比較サイト

比較サイトとは、特定のジャンルの製品やサービスに関する情報を1つにまとめたウェブサイトのことです。

類似の製品・サービスの会社の特徴、機能、価格などをひと目で分かるよう比較し、資料請求や見積り依頼などもできるため、購買検討しているユーザーにとって利便性の高いページと言えます。

そのため、比較サイトに自社の製品・サービスを掲載することで、それが広告となりリード獲得につながります。特に、他社の製品・サービスを検討しているユーザーにも自社を知ってもらえるのは大きなメリットでしょう。

比較サイトを活用する際の注意点として、サイトによって閲覧するユーザー層が異なるため、自社の製品・サービスにマッチしているのかを見極める必要があります。

また、多数の企業の情報を一斉に比較できることにより、「とりあえず情報収集をしている」「見積りだけ欲しい」といったリードが流入してくるケースもあるので、注意しましょう。

SaaS企業がリード獲得を効率的に行うオフラインでの4つの方法

展示会

展示会とは、企業が自社製品やサービスを説明しながら販売を行なったり、市場の動向を探ったりと、情報交換を行う場です。

BtoB商材を中心に開催され、自社が求めている製品やサービスについて情報を集めている人が多いのが特徴です。

出展している企業側はその場での販売というよりも、まずは名刺交換などによってリード獲得を目的と設定する場合が多いです。

また、来場者は前述しているように、その業界や職種の情報に興味があるか、関係者である可能性が高いため、ターゲットとなりうるリード獲得を望めます。

ただ、参加するには出展料、ブース設営費用などのコストがかかってしまう点や、自社背品やサービスに合う展示会を選定しなければ効果が得られない点などには気をつけましょう。

セミナー

セミナーは、自社側で主催するものと他社のセミナーに登壇する2つの方法がありますが、いずれも展示会と同様、自社商材に興味を持ってもらえる可能性があるため、ターゲットに対して有効にアプローチできる方法です。

オンラインとは異なり、参加者や共催者とスムーズにコミュニケーションが取れることもオフラインセミナーの良い点です。

ただし、多くのケースでは、会場を確保するコストがかかるため、予算などは事前に計算しておきましょう。

飛び込み営業・電話営業

企業に直接訪問・電話することでリード獲得につなげる方法です。

飛び込み営業・電話営業のどちらも、オンライン施策では獲得が難しい高年齢層がターゲットの場合や、商材の魅力を直接話す必要があるサービスの場合などで効果的です。

ただし、リード獲得の前準備として候補者の住所や電話番号が必要となります。

オフライン広告

オフライン広告とは、マス広告(新聞広告・雑誌広告・テレビCM・ラジオCM)のほか、看板、交通広告、チラシ・ポスターなど様々な方法が挙げられます。

いずれの方法も決まったエリアに広告を出せる点や、多くの人の目に触れる可能性が高く、認知度の上昇が期待できる点が特徴です。

一方で、ターゲット外の人にも広告が宣伝される分、費用が他の手法よりも高く感じてしまいがちなため、自社商材がどの広告方法が合っているかをしっかり見極めたうえで、オフライン広告を活用しましょう。

リード獲得後に行うべき、リードナーチャリング

リードナーチャリングとは、獲得した見込み顧客(リード)と、継続的にコミュニケーションを続けて購入意欲を高め、将来的な商談や購入につなげる方法です。

購入までの検討期間が短いBtoCの商材に対して、より導入までの期間が長くなるBtoBの製品・サービスに対して有効となります。また、BtoCでも、購入金額が高くなる住宅や自動車など一部の商材であれば必要になります。

代表的なリードナーチャリング手法で言うと、メルマガやセミナーなどが挙げられます。各リードの検討状況に合わせて適切なアプローチを行うことで、成約見込みを高めていきましょう。

まとめ

本記事で紹介したように、リード獲得方法は複数ありますが、SaaSの種類によって最適な施策は様々です。

まずは、自社が狙うターゲットのペルソナを明確化し、どのリード獲得方法がマッチするかを考えるため、カスタマージャーニーに沿って設計していきましょう。

リード獲得に苦手意識を覚える企業や個人事業主は多くいらっしゃいますが、まずはリード獲得する目的とターゲットを固めることで、リード獲得の実行まで進めやすくなります。

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