Facebook広告委託のメリットとは?代理店選びの5つのポイント

自社に適切な人材がいない、忙しくて手が回らない、といった様々な理由から、Facebook広告の運用を代理店に委託するケースは少なくありません。本記事では、Facebook広告の運用を委託するメリットやデメリットに触れながら、代理店を選ぶ際のポイントや、運用代行における費用相場について、詳しく解説します。

Facebook広告の代理店に依頼するメリット3つ

まず、Facebook広告の運用を代理店に委託する際の主なメリットを3つ紹介します。委託を検討する際には、現在の自社状況を踏まえて、ビジネスにどの程度プラスを与えるのか、しっかりと検討することが必要です。

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メリット1:自社リソースの確保

Facebook広告の運用にはそれなりの手間や時間が必要となるため、特に知見やノウハウが不足している場合は大きな負担になりかねません。
人員がいる場合は専任者を立て、運用を実践しながら知見やノウハウを蓄積する方法もありますが、人員が不足しがちな場合は、それができない企業も多いでしょう。

つまり、多くの企業ではFacebook広告の運用と他の業務を兼務する必要に迫られ、業務全体の効率が悪くなってしまう可能性があります。
運用を広告代理店に委託すれば、それにかかる手間や時間を他の業務に向けることができるため、リソースを十分確保しながら、ビジネス全体の効率を高めることが可能になります。

メリット2:広告運用のための育成・学習費用を抑えられる

Facebook広告の運用には、ユーザーの属性や行動履歴などをもとに広告を表示するターゲティングや、アクセス解析に必要となる情報収集など、分析ツールの活用が不可欠となります。
Facebookを運営するMeta社から無料で提供されている管理画面や分析ツールを利用する方法もありますが、ライバルとの厳しい戦いに勝ち抜くためには、より機能の充実した有料のツールを活用するのが近道です。

そのため、有料の分析ツールを活用するケースがほとんどですが、こういったツールは、購入費や運用費だけでなく、それを使いこなすための人件費や育成コストもかかってしまいます。
従って、運用を広告代理店に委託することで、結果的にそれらを自社でまかなう必要がなくなるため、全体として費用を抑えられる可能性があります。
なお、有料の分析ツールには、優れた広告レポートを自動で作成する「Databeat Explore」や、詳細な効果測定による分析が可能な「AD EBiS」などがあります。

メリット3:最新情報をキャッチアップしてくれる

Facebook広告に限らず、インターネットの世界においては、新機能の登場やアップデートの実施などによる進化のスピードが速く、それらに対応して自社のビジネスも変化させる必要があります。
これらを実現するには高い情報感度が求められ、多くの手間と時間が必要になりますが、広告代理店に運用を委託すれば、少なくとも広告運用における負担を軽減できます。

広告代理店は、当然のことながら広告運用のプロフェッショナルですから、常に最新の情報をキャッチアップし、それらをもとにした最適な運用を実践してくれます。また、広告市場の状況などによっては、Facebook広告以外の効果的な広告を提案してくれることもあります。

Facebook広告の代理店に依頼するデメリット3つ

次に、Facebook広告の運用を代理店に委託する際の主なデメリットを3つ紹介します。メリットだけに目を向けるのではなく、デメリットもしっかりと考慮しながら、委託を検討しましょう。

デメリット1:広告費の他に運用代行費がかかる

Facebook広告の運用を代理店に委託すると、広告費とは別に運用代行費がかかります。運用代行費は、手数料という名目で広告費の15~20%程度に設定されていることが多いです。
また、代理店によって異なりますが、3か月・6か月など一定の契約期間を設けていることもあるため、月々の広告費+運用代行費が、契約期間の分だけかかることになります。

さらに、月々の運用代行費とは別に、初期設定費用や広告のクリエイティブ(バナーなど)の制作費がかかるケースもございます。
通常の運用費以外も含め、契約内容や対応範囲をしっかりと確認しておくことが重要です。

デメリット2:社内にノウハウを蓄積しにくい

代理店に委託すると、Facebook広告の運用に関する知見やノウハウが社内に蓄積されづらくなることにつながります。
とはいえ、諦めて何もしないというのは決して得策ではなく、知見やノウハウを自社に取り込むための仕組みは作っておくべきです。具体的な例として、

  • 代理店との定例会議を設けて、詳細な報告レポートや新しい情報を提供してもらう
  • 課題や問題を随時共有してもらい、解決に向けて一緒に取り組む

などが挙げられます。
何らかのトラブルなどで代理店との契約が突然終了することもあり得ます。いざという時に途方にくれないためにも、しっかりと対策を打っておきましょう。

デメリット3:費用対効果が良いとは限らない

広告代理店は広告運用のプロフェッショナルであり、最適な運用を実践してくれるはずですが、それでも、費用に見合った結果を必ず出してくれるとは限りません。
委託した代理店が自社の業界やターゲット顧客について精通していない場合などは、特にその可能性が高くなります。

そのため、代理店と契約する前に自社の業界における実績を確認しておく、運用中においても自社の業界や製品・サービスに関する情報を明確に伝えて共有するなど、しっかりとコミュニケーションを図ることでリスクを抑えなければなりません。
また、適切な費用対効果を得るために、広告費や運用代行費など、費用の明細ごとに予算を圧迫している部分を見直して代理店と相談・交渉しましょう。

Facebook広告代理店のチェックポイント5選

Facebook広告をしっかりと成果につなげるため、運用を委託する代理店を選定する際には、押さえておくべきチェックポイントがあります。以下、5つのチェックポイントを紹介します。

ポイント1:Facebook認定代理店か

まず、Facebook認定代理店であるかどうかは、委託先を選定する上での大きなポイントになります。
Facebook認定代理店であるということは、専門性などにおいてFacebookが定めた一定の基準をクリアした証明です。
また、Facebookから最新情報が随時提供されるなど、認定代理店のみが受けられるサポートもあるため、状況に応じた最適な運用が可能となります。
Facebookが公式に認めた代理店であるため、安心して運用を委託することができるのです。

ポイント2:強みとしている業界が一致するか

広告代理店には、それぞれ得意な業界や中核となる強みがあるはずです。それが自社のニーズと一致しているかどうかも、しっかりと確認しておきたいポイントになります。

代理店の強みが自社のニーズと一致しているかを把握するためには、同業他社との取引実績があるか、自社の業界もしくは類似した業界における広告運用実績があるか、なども判断材料になります。また、バナーなどのクリエイティブ制作まで依頼する予定がある場合は、自社のターゲットに合った制作ができるかも確認しておきたいところです。

業界やターゲットによって、取るべき広告手法が変わってきます。代理店の強みとしている業界が自社の業界と一致していれば、適切な広告手法を選択のうえ、自社が抱えている課題を解決してくれるようになります。

ポイント3:扱っている広告媒体の種類と実績

代理店にFacebook広告の運用を委託するにあたっては、Facebook広告における豊富な実績があるかどうかはもちろん、Facebook以外の他媒体における運用実績についても確認したほうが良いでしょう。

今後、自社が広告費用を拡大し、Facebook以外の他媒体で広告を出稿する流れになった際にも、一括して同じ代理店に委託できればワンストップでの運用が可能となり、シナジー(相乗効果)も生み出しやすくなるからです。

ポイント4:レポートを出してくれるか

Facebook広告に限った話ではありませんが、広告の運用においては、目標に対する進捗度合いの確認や、目標との差分に対する要因分析をして、その結果から改善するサイクルを何度も繰り返していくことが重要です。

つまり、広告運用を委託する代理店を選ぶ際には、このサイクルを確実に回してくれるかどうかを確認します。効果分析を始めとする情報を報告レポートとして開示のうえ、考察・改善提案とそのフィードバックまで確実に実践してくれる代理店を選ぶべきです。

運用開始時や運用する予算額が大きい場合は1〜2週間に1回のレポート提出、運用が安定してきてからは1ヶ月に1回のレポート提出などが考えられます。

効果分析や報告レポートの内容によっては別料金となることもありますが、代理店が広告費をただ消費するのではなく、費用対効果についてどこまで一緒に考えてくれるのかというのは、広告の成果をあげるためにも大きなポイントになります。

ポイント5:連絡スピードが速い

連絡スピードというのは、何かあった際にどれだけ迅速に報告をしてくれるかということはもちろん、こちらからの要請や問いかけに対するレスポンスのスピードという意味も含みます。

広告費用の増減やターゲットの調整など、自社の戦略によって広告運用を頻繁に変更する可能性は大いにあります。そういった急な依頼に対し、代理店の連絡スピードが遅いと、それだけ戦略の実行が後手に回ることになります。

目まぐるしくビジネスの状況が変化する昨今、こういった遅れは致命傷にもなりかねません。そういう意味でも、連絡スピードが速い代理店を選定することが、戦略の成功につながると言えます。

発注前にどれくらいのタイミングで返信をもらえるか目安を確認し、連絡スピードが遅いと感じる場合は、他の代理店を検討した方がいいかもしれません。

Facebook広告の運用代行サービスの費用相場

最後に、Facebook広告の運用代行サービスについて、一般的な費用相場を紹介します。運用代行費用に関する相場であり、広告費用や初期費用などは別途必要となるケースが多いのでご注意ください。

月額固定(3万円~5万円程度)

まずは少額の広告費で運用を試してみたい場合に利用できる。月に投稿できる広告の本数が限られていたり、実際運用を担当するのは代理店が契約しているフリーランスの担当者である場合などがある。また、少額の月額固定金額の設定であっても、広告費が20万円以上など高額になると料金形態が固定金額から広告費の10%~20%になる場合があるので、注意が必要

広告費の20%

多くの代理店がこの料金形態を設定しており、配信施策の策定、配信設定、運用、分析。改善提案まで行ってくれるところもある。初期費用が別途必要になる場合があるのと、バナー作成などのクリエイティブ制作は別料金となることもある。また、5万円程度など定額の広告予算の場合断られるケースや、最低広告運用金額が設けてある場合があるので、自社の予算と合うか確認しておく

その他確認すべき点

費用相場において下記の点も確認しておく必要がある。

  • 初期費用
    • アカウントの開設・設定やターゲット設定といった内容で初期費用がかかる場合もある。広告運用の手数料が安価でも初期費用が別途設けてあり、予算と折り合わないといった事がないように初期費用の有無も確認しておく
  • 最低契約期間
    • 代理店によっては最低契約期間を設けている場合がある。「短期間だけ試してみたい」「1カ月間などの単発のキャンペーンのために広告を出したい」といった場合運用期間が余ってしまうなど無駄な費用が発生してしまう場合があるので、自社の広告運用を予定してる期間も考慮しておく

まとめ

以上、Facebook広告の運用を委託するメリットやデメリット、委託先の広告代理店を選ぶ際のポイント、さらにはFacebook広告の運用代行における費用相場について、解説してきました。

これらを踏まえた上で、自社の広告戦略や予算としっかり照らし合わせながら、ぜひ自社に合った広告代理店を選定し、Facebook広告で大きな成果をあげてください。

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